宮脇檀の住宅
- sumaiinterior
- 2016年4月7日
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宮脇檀の住宅
今回は、宮脇檀の設計した住宅「松川BOX」を紹介いたします。彼は、1936年洋画家宮脇晴とアップリケ作家の宮脇綾子の子として愛知県名古屋市に生まれた。1954年と今日芸術大学に入学し、吉田五十八、吉村順三に学び、1959年に東京大学大学院で、高山英華研究所に所属、在学中に日本一周旅行で、集落の美しさに感激し、後のデザインさーべ、住宅地の全体計画につながっていった。
彼の代表的な作品に、混構造(打ち放しコンクリートの箱型構造と木の架講の組み合わせた構造)のボックスシリーズがある。1979年に第31回日本建築学会賞作品所を受賞したのが、「松川ボックス」である。ちなみに、同時受賞したのが、安藤忠雄の「住吉の長屋」である。
受賞したのがⅡ期工事が終わってからで、画像の左下の写真でまだ、建物がそれぞれ見えていますが、1991年にⅢ期の増築を行ったために、離れの建物が無くなり、増築部分が道路までせり出して来ている。道路に面した外壁が、車庫のシャッターと上部にスリットが見えている。
Ⅱ期の建物の増築部分の居間=ギャラリーが画像右下の写真で、民芸調の蒐集したものを展示したい要望に合うように、木と漆喰と玄昌石で仕上げている。
Ⅰ期の母屋の居間は、内外を連続させるために、内外の床の仕上げ材(鉄道の枕木を切った木レンガ)を統一していて、外部建具を引き戸の掃出し窓にしている。
外観は、中庭に面した部分の玄関や居間(ギャラリー)の開口部の前には、庇と袖壁の一体型の躯体をせり出し、取り合い部分に軒樋と竪樋を兼ねた溝が設けて雨水処理をして、樋を見せないようにしている。
このように、彼の持論の「かっこよければすべてよい」のもと、細部にこだわった納まりをして実行している。
今回は、彼の書いた「宮脇檀の住宅設計テキスト」と「建築知識200606」を参考に、紹介しました。
今回は、ここまで!

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